そう聞きながら、ガトーショコラを口に入れる。


ああ、やっぱり幸せ。


「弱いよな」


「ん?」


「別に。分かんないならいい」


そう言って龍守は、私の頭をポンポンってした。


「ごちそうさまでした」


「はーい」


食べ終わったお皿を、美和ママが片付けてくれる。


「ほら。戻るぞ」


龍守が私の手を取って立ち上がった。


「美和ママ、ありがとう」


「まだあるから家に持ってく?」


「うん!」


「じゃあ、箱に入れておくから帰るときに持って行ってね」