「はい。お待たせ」


美和ママがワゴンにケーキを乗せたお皿とティーポットを乗せて戻ってきた。


「どうぞ」


私と龍守の前にガトーショコラと生クリームが乗ったお皿が置かれる。


「いただきます」


まずは生クリームをつけないで食べる。


「おいしい~」


ちょっぴり苦いチョコ味がして、それから甘いチョコの味がするの。


もう、頬っぺたが落ちるってこういうことを言うんだよね。


「ほんと、幸せそうに食べるな」


龍守が呆れたように私を見てくる。


「だっておいしいんだもん。ねえ、美和ママ」


「結菜ちゃんいつもおいしいって言ってくれるから、嬉しいな。紅茶も飲んでね」


「ありがとう、美和ママ」


差し出された紅茶をもらって、一口飲んだ。