リビングに入ってソファーに座る。


「ちょっと待っててね」


「うん」


ケーキを持ってくるために、美和ママはリビングを出て行く。


それと入れ替わるように、龍守がリビングに入って来た。


私の隣に座ってため息をつく。


「邪魔された」


「へっ?」


「せっかく結菜と二人きりだったのに」


「でも龍守、美和ママに弱いよね」


クスッと笑うと、龍守に睨まれた。


「母さんに弱いのは、父さん。俺は、そこまでじゃない」


確かに、龍守のお父さん龍矢パパは、美和ママのことが大好き。


美和ママのためなら何でもしちゃうって感じだもん。