「なに?感じた?」


「バカ龍守!」


ニヤッと笑う龍守の頭を叩いて、急いで膝の上を離れた。


「エロ龍守」


「ふーん。そんなこと言うんだ」


ああ、ヤバい。


ベッドから立ち上がって私に近づく龍守に危険を感じて、慌てて逃げる。


でも逃げ所が悪かったのが、壁際に追い込まれてしまった。


背の高い龍守が腰を屈めて、私と目線を合わす。


「結菜」


「なっ、なに?」


フーっと耳に息をかけられる。


「耳、弱いんだよな」


「知らないよ、そんなの」


「顔真っ赤」