僕は花のない、空っぽの一輪挿し。

いつか彼女の寂しさが癒えて、また優しく満たしてくれるのを待つ、乾いた一輪挿し。

店の脇にただ置かれているだけの一輪挿し。

明日、彼女が笑うのをただ待っているだけの……

明日は……


明日はいつ来るのかな。






【完】