「まじ・・今はそっとしてよ。
何倍だっていいわよ。勝手に想像しとけば。」

「どうしたんだよ。冷たいぞ。」

ガラッとイスの音を立てて憐は立つ。

「な・・・何?別に何でもないけど・・・
座っときなよ・・・。」

驚いた。憐が心配するなんて・・・
変な気持ちが渦巻く。

「・・・。」

黙ったまま、私の携帯を覗き込む。

「麗・・・也?」

憐は首をかしげる。

「もしかして、あいつか?チビの。」

憐はフンッと鼻で笑った。

「・・・憐に言う資格はないでしょっ。
麗也くん・・・やっぱり、カッコいいのかなぁ・・・」

私は構わずそう言った。