「ねー 夕美ねぇ、お肉 欲しぃ」
そう言って彰くんは夕美の腕にギュッとしがみついた。
「じゃあ、彰くんのお皿 貸して?」
夕美がそう言えば彰くんは嬉しそうにペカッと笑顔になる。
兄弟揃って夕美にぞっこんだ…
彰くんなんてまだ、小学3年生なのに。
夕美にモテる年齢層の限りなんてないんだと実感する
「琴羽、肉 焦げてる」
「え、あ…うわっ!?ぎゃっ!!」
人間 焦ると本当にろくなことがなくて、
網の近くに置いてあったサラダ油を網にこぼして大点火
「あ…」
「…っ、ケガは?」
気づけば隣にいた涼が腕を引き寄せてくれていて
「ちょっと 琴羽 大丈夫!?」
夕美も急いで駆け寄ってくれた
「だい、じょうぶ…。」
涼の胸に包まれてると良い香りがする。柔軟剤の匂いかな…
「良かった~ 」
「うん、ありがとう。ごめんね」