「最近昼休みに見かけないと思ったら、こんなところにいたのか」


見慣れた少年が、図書室に入ってくる。


・・・翔平だ。


「・・・・・・誰だ?お前」


「俺を忘れたとは言わせねぇぞ、光一」


「悪い。忘れた」


「即答かよ・・・・・・」


間髪0,5秒。


俺のキツめの冗談にもめげず、翔平が遥を見る。


「へぇ・・・こんなところで女の子と一緒に過ごしてたわけか」


にやついた目で俺を見る。


『だれ?』


翔平に気づいた遥が尋ねる。


「うーん、一言で表すとなんだろうな。美雪」


「下僕かパシリか、あるいは小間使い?」


「全部違うだろっ」


「いや、おそらくベストアンサーだ」


「・・・・・・」


遥が、えーっとぉ、と言う顔をしている。


「まあ、簡単に言えば、ああ言っても大丈夫な関係ってことよ」


美雪がフォローする。


「そう・・・簡単に言えば、心の友と書いて心友ということさ」


急に寒気がしてきた。


俺が、翔平と心友?


マジかよ・・・