ぼんやり外を眺めていると、近くの席から恋人同士の会話が聞こえてきた。

どうやら彼女がクリスマスプレゼントをおねだりしているようだ。

甘い猫なで声の彼女。

フライドポテトを摘んでは、彼氏に食べさせている。

彼氏は困った顔をしながらも結構嬉しそうな様子。
周りのことなどお構いなしといった雰囲気で、二人だけの世界に入っていた。


二人を見ながら、その様子を自分自身に置き換えている私。
幾分妄想ぎみ。

〔テーブルに向かい合う私と彼。
ポテトを摘んで彼の口元に運ぶ。
テレながら食べる彼〕

ハァ~
私は大きくため息をつきながら、うなだれた。