そしてあたしは祐斗を

彼があたしに

そうしてくれたように

優しく抱きしめた。




「どうした…??
ごめん、不安にさせた??」


「ううん。
祐斗…あたしが
守ってあげる。」




祐斗はふっ、と優しく

ハニカんでこう言った。



「それは頼もしいな。」



そしてこう続けた。



「じゃあ…守ってもらう
代わりに俺が花梨を
幸せにしてやるよ。」






こう言った時の祐斗の

表情はとても優しくて。






…でもやっぱりまだ

その瞳の奥には

深い悲しみが

見えたような気がした。








この日からというもの、

あたし達はお互いの

心に空いた穴を埋めるように

痛みを紛らわすように…


恋愛に溺れていった。



         *゚・.*゚・.