――昨日は結局、
祐斗の家に泊まった。
2人だけのその空間は
まだ出逢って2週間だと
いうことを感じさせないほど
心地良かった。
…2人…??
あれ??
祐斗のパパとママは…??
何気なく頭に浮かんだ疑問を
言葉にする。
「…ねぇ、
祐斗のパパとママは??」
…一瞬だけ祐斗がすごく
悲しそうな表情を見せた…
ような気がした。
「…あぁ。
親父はアメリカに残ってる。
で、母さんは…いない。」
さっきの表情はあたしの
見間違えなんかじゃ
無かったんだ。
祐斗も心に大きな痛みを
抱えてる。
…そんな気がした。
祐斗は言葉を続けた。
「俺の親父、仕事のためには
何も顧みないやつでさ。
そのせいで母さんは
俺が小学生の時に
出ていったんだ。」
…そんなことが
あったんだね。
その痛みがあなたを
その悲しそうな表情に
させたの…??
だとしたら、
あたしがその痛みから
あなたを守ってみせる。
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