――行為後…


花梨の頬を

一筋の涙が伝っていた。



その涙はこの世のものとは

思えぬほど美しくて…


触れただけで壊れて

しまいそうだった。




俺はその涙の奥に隠された

苦しみから花梨を守りたいと

改めて思った。



…こんな気持ちになるのは

初めてで。


そして…この時気づいたんだ。

俺は…




…花梨に恋してる。







俺はその涙に

「花梨…愛してる」

と言いながら

キスを落とした。





――今…祐斗なんて言った??


…"愛してる"って…






ッ…!!




ただでさえも揺るぎそうな

決心がへし折れそうになる。




もう涙を流さないために…

本気の恋はもうしないと

あたしはそう決めたんだ。







…でも神様…

ワガママ、かな…??



あたしはこの時


祐斗に愛されたい、

祐斗を愛したいと


そう…願ってしまいました…。


         *゚・.*゚・.