「透子の言うとおり
俺のプライベートな部分は一切教えなかった
俺自身分からないが…
何故か教えたくないって思ってしまったんだ
それなのに7年も続いたのは全て透子が
何も聞かないし言わなかったからだと思ってる」

「もし私が何か聞いたり言ったりしてたら
もっと早く別れてたって…ことなの?」

「あぁ」

「本当にタイミングが良かっただけみたい」

「悪い…でもな…
俺、透子と付き合って後悔はしてない
けっこう楽しかったしな」

「…そう」

「あぁ
それとな渚は透子の事何も言ってないから
あの時俺は自分の事でいっぱいいっぱいで
気付いてやれなかったけど
渚は透子に言われた事
気にしないように装ってた…
でも相当悩んだと思う
確かに俺と渚は男同士だから
結婚も子供も出来ないよ
でも俺は渚のいない人生では
生きていけない程渚を愛してるんだ」


「…凄い惚気…ね」


「事実を言ってるだけだ
こう言えるのも渚だからなんだ」