「千秋ちゃーん!」
下方から、至極懐かしい声が聞こえて、え?と驚いて下へ視線を向ける。
「雪華さんに鬼藍さん、砂狗まで!」
そこには、とても懐かしい面々が集まっていた。
「どうしてここに!?」
急いで下へ降りたあたしは、驚いて三人に問いかける。
「千秋ちゃんが帰ってきたって聞いて」
「誰が…」
「俺だ!」
…てめーか。
「って言っても風の噂だけどな!」
なんて、偉そうな砂狗は砂狗で。
「ほら、鬼藍…
あんたも何か言ったらどう?」
雪華さんの言葉に、みんなの視線が一気に鬼野郎へ集まる。
「……。」
「…まったく。
あのね、千秋ちゃん。
鬼藍ってば、千秋ちゃんにひどいこと言ったかもしれない、って、しばらく落ち込んでたのよ」
へえ、それは、初耳だ。