一方。
「おーっ!清水来たーっ」
「いいながめーっ!」
どんより、あたしとは反対に清水寺に来た時には、もうみんなのテンションはMAX。
ざわざわ、と吹き抜ける涼しい風に、紅く色づく風景。
「ねぇねぇ!
縁結びの神社行かない?」
「あー!行く行く!」
もう、好き放題。
そんなこんなで、1日はあっという間に過ぎていくもんで…
いつの間にか、外は真っ暗になっていた。
でも、辺りは提灯の明かりでぼんやり、光が灯っていて幻想的。
「――…あー、気持ちいいー」
いかにもカポーン、と音が聞こえてきそうな勢いの温泉内。
「飛鳥って胸デカイよねー」
「なーに言ってんのーっ
あんただってデカイでしょー」
「ちょ、飛鳥やめいっ」
キャハハと笑いながら女子ならではのトーク炸裂。
その後、温泉を出たのは存分に騒いだあとのこと。