それ以来、私はこの身に代えてでも春樹さまを、護ると誓った。






それから、春樹さまとの時間はあっという間に過ぎて行った。




すべてが、早かった。







『――孤燈、いい魚が入った。
お前も食うだろ?』


『貴方という人は…』


『ほら、お前の仕事だ』





いつもの時間が、暖かい時間が、そこにあった。






春樹さまは、私をよく信頼してくれた。










―――しかし。




恐れていたことが、起きてしまったのだ。







妖孤は、一重に云えば悪だ。






時折、すべての記憶を忘れ、自我を忘れ、暴走する時がある。




そうなれば、自分ではもはや、どうすることも出来ない。