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『孤燈、お前が来てから
しばらく経つな』
『…はい。』
『どうだ、少しは馴れたか？』
『…はい。』
今思えば、まだこの時はこの男を何一つ、信じていなかったと思う。
『───ゆっくりでいい。』
だから、あの時はまだその言葉がどんなことを表しているのか、気づかなかった。
『───孤燈。
お前は、お前のままでいいんだ。
何も、考えなくていい』
『……、…っ』
わからなかった。
この、東条春樹という人物の心を、私には読み取ることが出来なかった。
『孤燈。
私にな、二人孫が出来たんだ』
『……？』
『雅と、千秋といって、』
すごく、可愛いんだ。
彼は、そう続けた。
