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『―――…とう、…狐燈…』








…それは、遥か遠い遠い昔に聞いた声。







『…また、戻れなくなったの?』





そう言いながら、クスクスと笑う表情は、陰がかかっていてよく見えない。






…それでも、とても懐かしく優しい声…。








『……いい?狐燈…。
妖狐は、悪と言われているけど…
それは皆、自我を忘れてしまうからなのよ。

…貴方だけは絶対に…、
自我を忘れちゃ駄目よ…―――――



そうすれば、……────』











『―――…さない。…赦さない。
私は、決して御前を赦さない…――』