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ことが終わった頃には、夜の10時を過ぎていた。彼は、どうやらそういった"行為"をするのが特別好きなようで、繰り返されるソレに後半はもはや耐えるだけだったというのは絶対に内緒だ。

喘ぎ声も出ないのに、隆志君だけが夢中で腰を振るのがなんだか酷く滑稽に思えた。


隆志君とセックスした。

わたしは正直へとへとだった。


ベッドに横たわり、疲れきってくうくう寝息を立てる隆志君に、そっとキスを落として、キッチンへそろりと向かう。


夕飯すら食べずの出来事だったので、ぐうぐうと鳴るお腹を押さえて鍋から伸びたパスタを皿によそった。

―…折角、いい感じに出来たのになあ。


挽肉たっぷりのミートソースを上にかけて、口に運ぶ。

麺が伸びていて、不味い。


大好きな隆志君と初めて繋がることが出来たのに、どうしてか、ちっとも嬉しいと思わなかった。