ズダダダダダ……


ん?何?地響き?地震?


「若菜ぁああー!」


「へっ!?お父さん!?」


勢いよくあたしに突進…してくるのを避けた


ガンッ

壁にぶつかった音が響いた


……これは相当痛いぞ



ふわっと優しい匂いがして温かいものに包まれた


「若菜…よかった…」


後ろから抱きしめられているので誰かはわからなかったが、匂いと声でわかった


「お母さん…?」


「うん…うん…」



たくさんの人に迷惑かけちゃったな…


コンコン

開いてるドアにノックして立っていたのは、水が入ったコップを手にもった晶

「若菜…水…」

「あ、晶…。ありがとう」


「ん、どういたしまして」



「晶くぅぅん…ありがとぉぉおお…」

お父さんが泣きながら鼻をかんでいる


「いえ、俺は何も…」


晶も泣きそう



「……ごめん…なさい…」



あたしが心配かけたから…

たくさんたくさん心配…かけたから…