「そうかな?」

私はあまり名前について深く考えたことが無かったため、獅霸くんから言われたことが新鮮に感じた。

「ていうか、獅霸くんもかっこいいよ。名前」

「だろー?気にいってんだ!!」

そう無邪気に笑う彼は、啓と少し似ているなぁと思った。

「つか、篁でいーよ。三年でしょ?薊」

「うん。じゃー篁ね」

「つーか、毎日ここで何してんの?」

「花の水やり」

「へー…偉いな」

初めて逢って、初めて話したのに、こんなにスラスラと自然に話せたのが不思議だった。
でも、何で毎日ここにいること知ってるんだろう?
あ、言葉のあやか。
さほど深い意味も無いだろう。