「失礼します」

職員室に入ると、中には優しそうな先生がいっぱい居た。

どの先生の所へ行けばいいのかわからず、キョロキョロしていると

まだ二十代後半くらいの、若い先生が話しかけてきてくれた。

「君が桜井さんだね!俺は、担任の吉岡総司だ!こんな時期の転校で、クラスのみんなに何か言われたら遠慮せずに言うんだぞ?何でも話聞いてやるからな!」

「あ、ありがとうございます!」

「お礼なんていいよ!クラスのみんなは俺のこと「総先生」って呼ぶから、桜井さんもそう呼んでくれて構わないからね!」

「…は、はぁ…」

「吉岡先生、転校初日の子にそんなこと言っちゃ駄目ですよ!彼女、困ってるじゃないですか」

そう言って、吉岡先生に話しかけたのも吉岡先生と同い年くらいの先生だった。

職員室をよく見回してみると

半分が三十代後半から四十代前半くらいの先生で、半分が二十代後半から三十代前半くらいの若い先生だ。

年配の先生は、数名くらいしかいない。