理科室について席に着くと、俺はあることに気づいた。
確か教室には翔がいたはず……。
紗羅は優しいから翔を置いてくなんてことは絶対にしないだろう……。
翔と紗羅が二人で歩く……。
そう考えると嫌な気分になった。
理由はわからないから、少しイライラしてしまう。
「くそっ……」
誰にも聞こえないように呟くと翔が紗羅の手を握って教室に入ってきた。
それを見た瞬間、なんか胸が痛くなった。
「一体何なんだよ……、この気持ち……」
モヤモヤとした気持ちでいっぱいになる胸。
自分がよくわかんねぇ……。
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