「ごめん…」


話を聞き終えた要はしばらくして口を開いた


「気づいてやれなくてごめん。俺、夏樹のこと全然知らなかった」


謝るのは私の方だよ


「私も、要のこと敵だと思ってた。ごめんね」


私がそう言うと要はフワフワとした笑顔で私の頭をなでた


人になでなでされるのってこんなに心地いいんだ…


「俺は夏樹の見方だから」


そう言いながら要は私のことを抱きしめた


まるで小さな子供をあやすかのように私の背中をトントンしながら


「…。」


ヤバい泣きそう……


「泣いていいよ。我慢すんな」


「でも…私…ぐずっ」


それから要は何も言わず私を慰めてた


いつの間にか私の頬に涙が伝っていた