そして、国語が終わり、英語が終わり、最後の時間


数学になった


国語と英語は結構できた


あーあ やだよぅ


「夏樹」


振り向くと、不機嫌そうな誉くんが立っていた


「あ、どうしたの?」


「呼んでる」


誉くんは親指で教室のドアを示してる


見ると、要が立っていた


「かなめ!」


私が駆け寄ると、要はフワリと笑った


「どうしたの?」


「いや、どうかなと思って」


「え?あぁ、テストか」


「うん」


「実はさ、国語と英語はいいんだけど、数学が…」


私がそう言うと、要はうんうんってうなづいた


「夏樹は前から計算系は苦手だからなぁ」


「そうなんだよねぇ」


「ま、がんばれよ」


要は私の頭に手を置いた


「う、うん」


ヤバいよ!ドキドキしちゃうって!


周りの女の子の目つきが怖い…


「じゃ、バイバイ」


「あ、うん じゃぁね」


私は要の後ろ姿をずっと見つめていた