ある程度勉強が終わると、みんなが要の卒アルを見たいと言い出した


「待って!私は見ないで!」


「何でー?いいじゃーん」


小、中の時、蒔絵はツインテールだったから、きっと恥ずかしいんだろうな


だって、今になっては髪を巻いて大人っぽくしてるから


そう言えば、私ってどんな髪型だったけ?


そんな事考えてると、要が部屋から戻ってきた


「要くんどこー?」


やっぱり佳燐ちゃんの目当ては要だけか…


「あ、蒔絵発見!」


早速、京ちゃんが蒔絵を見つけちゃった

「やめてーー!」


「やだ、かわいーー!」


「どれどれ?ってか、それより要くんどこー?」


「ん?あ、俺ねー」


みんなが楽しそうに話している中、ソファーの端に座って本を読んでる誉くんがいた


「誉くん」


声をかけると、誉くんは本から目を離して私の顔を見た


「なに?」


「いや、誉くんは見ないの?」


「何を?」


「卒アル」


「別にいい」


そう言うと誉くんはまた本を読み出した


「あ…」


「なに?」


また誉くんが私の顔を見る


「誉くんって、メガネかけるんだ」


「ん?ああ、本を読むときはな」


「へぇ」


「あぁ」


誉くん、メガネかけると大人っぽいな


思わず誉くんを見つめてしまう


すると、本を読んでた誉くんがクスッと笑った


誉くんって、笑うんだ


そんな当たり前のことを考えてたら、佳燐ちゃんが私を呼んだ


そして、私はみんなのところに戻った