そのときと空は暗く、まるでこれから起こる何かを私たちに伝えているようだった


そんな不気味な空の下、私と要は家へ向かって歩いていた


「夏樹…怒ってる?」


要は私の顔を覗きながらそうたずねてきた


「びっくりした」


「だよね…」


要はそう言うと私から目線を話した


逆に私は要の顔を覗いた


「要…私、ここにいたい…」


「え?」


「お父さんと暮らしたいって想いもある。でも、ここでみんなと一緒にいたいって想いもあるんだ」


「……なら、ここにいればいい」


「いいのかな?私がここにいても…」


「いいに決まってる!夏樹は、俺の支えなんだよ」


支え…


私がずっとなりかたなかったもの


要の、支えに…


私は、要を少しだけでも支えられてたんだ


「私、ここにいる」


私の顔を見て、要は笑いながら前を向いた