すぐに要から離れようと、歩みを早くしたとき、背中に暖かいものが当たった


それが何なのか、気づくのに時間はかからなかった


要が、後ろから私を抱きしめてた


「なつき…」


耳元で小さく聞こえる声


だめだ、ここで立ち止まっちゃ


家族3人で幸せに暮らすんだ


「夏樹……バイバイ…」


そう言うと、要は私の体から自分の体を離した


これは、別れの印?


別れを受け入れた印?


要は、私との別れを決心したんだね


なら、私も行こう


お母さんの、


お父さんとお母さんのところに行こう


バイバイ





蒔絵


こはるちゃん


佳燐ちゃん


京ちゃん


誉くん


冠司くん


みんな、


バイバイ