「こら、また佳燐の悪いクセが出た」


「いいじゃーん!やっぱ気になるでしょー」


「あのね…」


今、佳燐ちゃんと話している子が京ちゃん


落ち着いてて、クールでボーイッシュ


今、密かにクラスの男子に恋をしてるらしい


その横で静かに本を読んでるのが誉くん


知的で、クールで、ドS


んで、私に頑張って話しかけてきてるのが、冠司くん


明るくて、クラスのムードメーカー


よく友達の相談にのってる。


私もよく相談にのってもらってる


ただ、すぐ抱きついてくるクセを直してほしい…


「なつきぃ」


後ろで声が聞こえて、振り返ると、要がいた


小さく手招きしてる


「なにー?」


私は小走りで要のもとに行った


「あのさ、理科の教科書持ってねぇ?」


「あるよ」


「貸して!」


「いいよー」


私は、要に教科書を貸すために自分の机に行って


また要のとこに戻った


「はい」


「神様、仏様、夏樹さまー!ありがとうございます!」


「どうも」


「じゃな!」


みんなのとこに戻ると、佳燐ちゃんが驚いた顔をしていた


「すごい夏樹ちゃん!」


「え?何が?」


「だってだって、あのNo.1の龍泉要に教科書貸すなんてすごいことなんだよ!」


「へー」


「ファンの人に恨まれちゃうよー」


「ファン!?」


佳燐によると、この学校には、要のファンクラブがあるらしい


そこには、村野や新橋も入ってるらしい


しかも、他校の生徒にもファンはいるらしい


まぁ、確かに要ってかっこいいけど、そんなに人気なんだー