私たちはそれからずっと保健室で話してた


結局先生にサボっていたのがバレてさんざん説教された…


先生は私の抱いてる悩みを知らない


いや、知っているのかもしれないが知らないふりをしているのだろう…


そうだよね…先生だって人間だもん…


自分の担当してる生徒がいじめにあってるなんてめんどくさいよね……。


帰り道そんなことを思っていると、急に要が私の頭に手を置いた


要は何も言わないけどきっと私を慰めてくれてるんだろうな…。


この手から要の優しさが伝わってくる。


こんな私にこんなに優しくしてくれるのはきっと要だけだろう…


本当に要にはありがとうの言葉じゃ足りないくらい感謝してる。


要は優しすぎる…


私は泣きながら歩いた。


そんな私を要は強く抱きしめた。


強く強く…。


息ができなくなるくらい。


私の目からは次から次へと涙が流れてゆく。


しばらくして、まるで私たちを包むように白いきれいな雪が降り出した。


これは高校一年の冬のありふれた1日。


でも、私にとっては忘れられない日になるであろう。