「遥華(ハルカ)。」


「遥華さん!」

美耶はバッと俺から離れた。


「中々お手洗いから戻ってこないから何してるのかと思えば…」


遥華は小さくため息をついた。

遥華はこの店のNo.1だ。

真っ黒い落ち着いたドレスに髪は巻きもせず上げもせずストレートにおろされていた。


「美耶ちゃん。持ち場へ戻りなさい。オーナーも困ってるわ。」


「は…はい!すみません!オーナーもすみませんでした!」


そう言うと美耶は持ち場へ戻っていった。