―龍司side―





俺は夏愛を学校に送った後仕事場に向かった。


移動中に

「龍司さん、夏愛さんを大切にしてらっしゃいますね。」


と言われた。

「当たり前だろ。」


「私も安心しました。龍司さんあの日から…」


「牧鎖…」


牧鎖はしまったと顔を歪めて


「…すみません。」

と言った。


「牧鎖…夏愛は香織(カオリ)とは違ぇんだよ。香織とは…」


俺は今どんな顔をしてるのだろうか…


「龍司さん着きました。他の組員は既に着いてるみたいです。」


「あぁ。牧鎖はもういいぞ。」

「はい。それでは…」



牧鎖は俺が降りたのを
確認したら車を走らせた。