小さな空と6つの罪【短篇】のレビュー一覧
いつも 空は其処にあって、人を、その罪を見ている。 人は罪を犯す生き物だ。 その大小にかかわらず、 ある日突然に揺るぎない罪を目の前に突き出され、苦虫を噛み砕きながら何かを引き替えに迫られる選択。 罪を認めるか、否か。 気付けば、それは罪と云う名の連鎖で構成される日常的な繋がり。 人と人が関わる中で無意識に繋がる鎖。 人と人が出会う。 ただ、それだけで人間は知らぬ間に『罪』を背負う生き物なのかも知れない。 そんな世界でもまだ、高く青く仰ぐ『空』は何もかもを吸い込むような懐の深さを見せ付ける余裕があるのだろう。 そう、思わされる切り取られた数ページ。 本当に罪を許すのは、自分自身と……そして空だけかもしれないと。 許されたい何かがあるのなら、読んでみるといい。
主人公の辿る道は、あまりに暗い闇です。 全てを受け入れた彼の、最後の想いに世の中を感じました。 ただ辛いだけの話。 でも読んで頂きたいのです。 そして必ず、サイドストーリーである<桃色の蜘蛛…>も合わせて読んでみて下さい。 人の交わりが伝わるはずですので。
短く淡々と綴られている文章の中に、読めば読むほどに惹き込まれていく作品 凝縮されているからこそ皆様それぞれの思惑で作者さんの思いの深さを感じとれるような気がします。 是非!一度は読んで頂きたいです。 でわ どうぞ~
抑えた描写に、高度なリアル感。 日常にあって、誰にでも起こり得る世界を覗き見ることが出来る作品です。 淡々と書かれているからこそ読み込んでしまう、そんな作品です。
重い重い内容、光は無い。 そこが好き。 彼が見上げた空、私にも見えた気がして。 どうぞ皆様、行ってらっしゃいませ。
言いたい事は伝わったが、作者の他作品と比べると私には物足りず、ページ数がもう少しあれば良かったのかなと思った。
あまり詳しく述べて宣伝するのは嫌だな…と何故か思ってしまった。 切り取られた風景のあまりの印象深さに、すっかり魅了されてしまいました。 この作者の思考の世界は何故かとても心地良いのです。 酔わせてもらいました。