1, あなたにとってあたしは何?












ある学校の日―――――





あたし、〈道長朋〉は今


親友の〈中山彩〉と一緒に昼食を食べていた。






「ねぇ、朋!最近、愁君とどうなのよ?」


彩が、玉子焼きを口に放り込みながら聞いて来た。




「んーーーなんも進展なーい」





愁っていうのは、チャラくて、女たらしの男。







一応あたしの彼氏でもある。









でも、付き合ってから2ヶ月経つけどなんにも進展がないまま……






なのに!!


毎日毎日他の女と帰っている。



あたしはあんたのなんだってんだよ。








自分から告ってきたくせに。。。







「じゃあさ、朋から誘って見れば?」



「なにを誘うの?」





「ふつーに、一緒帰ったり、デートしたり! フフッ」



なにニタニタして笑ってんのよ。



「キモいからー」




「ブーーッッ」




彩は口を尖らせながらつまんなそうに自販機で買った紙パックジュースを飲んだ。





うーん、誘うっていってもなー。



なんていおー









「あ」


彩がいきなり廊下を見て言った。



「ん?どしたの?」




そう思って、あたしも廊下を見て見る。








……………あぁね。






廊下には愁と女の子3人が笑いながら歩いている。





「どうも、思わないの?
嫌じゃないの?」




彩が不思議そうに言ってきた。








「どうも、思わないわけないじゃん。あたしだって嫌だよ。だけど、愁が何思ってるかわかんない。」





そう、なに思ってるかわかんない。






「ふーん……そう言われればそうだね。愁君って何考えてるかわかんない」





なんかちょっと重い空気になっちゃた。








「あ!陽君!」



彩がそう叫んで行った先は、彼氏の陽だった。





彩と陽君ていつ見てもラブラブなんだよな。



もう、付き合い始めて、一年以上たったってこないだ言ってたっけ。






あーー、こういうの見ると、羨ましいー 自分もしたいー!



って思うけど、まだまだ先だな。。。








ぼーっとしてると携帯がなった。


あっ、愁だ。







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今日一緒に帰れないから。
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はぁ、またそれか。

メールが来たと思ったらいつもこれだよ。




「はぁあー…」




大きくため息をついて机に顔を伏せた。






ほんと、なんだよ。