和風の二階建て、
ここが私の家だ。

「ここが山田さん家?」

「うん、もう結構ぼろいでしょ?」

「うん!ちょっとね。」

彼女は正直だった。

家に入ると母が迎えてくれた。

「おかえり!お友達ね、お名前は?」

「高岡夕子です、初めまして。」

彼女はぺこりと頭を下げた。

「あら、礼儀正しい子ね。さあ上がって夕飯できてるわよ。夕子さんも食べてくわよね?」

彼女は私の顔を見て小声で、

「いいのかな?」

「うん、食べて行ってよ。」

「じゃあ、遠慮なくいただきます。」

私たちはダイニングに移動した。ダイニングには祖父母が先に席に着いて待っていた。

「おかえりひかりちゃん。いらっしゃい、よくきたね。」

二人とも私たちに微笑みかけてくれた。

夕飯はハンバーグ、だけど祖父母は肉が苦手なのでサバみそが用意された。

「それでは、いただきます!」

母の声で一斉に食べ始める。それがうちのルールだ。

そんなルール、全く知らない彼女はかなりびっくりしている様子だ。