「泣かないで。」

「ごめん…」

私はハンカチで涙をふいて話し始めた。

「私、高岡さんが来るまでクラスのみんなから臭いとか汚いとかいろいろ言われてて……

辛くて、死んだほうがいいのかな?とか生まれてきちゃいけなかったのかな?とか毎日、毎日学校行くのも嫌で…」

私は涙がとまらなくなり声が出なくなってしまった。

彼女が口を開いた

「私さあ、初めてあなたに会った時、人におびえている顔してて

ああ、どうしてこの子はこんなに怖がっているんだろう?
って思った。」

私、人を怖がっていたの?

「周りにいた子があなたのことを暗いとか言った時、

この子はクラスメイトから言葉の暴力に会ってるんだ。

って思ったそしたら悲しくなった。」

悲しい?

「悲しいって?どうして?」

「せっかく巡り逢えたクラスメイトなのに、暴力をふるって、そのうえろくに話もせずに卒業してしまったらってそんなの寂しいよ。」

「高岡さん…」

「私たち、これからたくさんの人に出会って別れてく。大切な出会いを暴力なんかで終わらせたくないよ。」