「きっ 北…山さん」






「ん?」




「…少し
大胆になりましたね」



「…あはははははっ
もう任務を全うして、自由になったからかなぁ」



北山さんが

ぐっと背伸びをする。




ああ、私―…



この人が好きだ。



はっきりとそう思った。



幼さの残る笑顔も



私を包む大きくて優しい手も


綺麗な坊主頭も




もう二度と


見ることも

触れることも

できないと思っていた。