「………北山さんは
志願なさったのですか?」



彼は前に向き直っていた。






「うん 志願したよ」





「なぜです?」



私は本当に
不思議に思っていた。


彼が…


そして若者の多くが





二度と戻れぬと知りながら



飛び立っていくことを―。