見ているのは嫌だったけれど、



二人っきりにしてあげるなんて悔しいから、



私は部屋の隅でじっとしていた。



隙を見てタクミの膝に移動してやろうなんて企みも、



彼女の手がタクミの膝にあって敵わない。



タクミの膝は私の指定席だったのに。



全部全部、彼女にとられちゃった。



私を一人ぼっちにするタクミもきらいだけど、



彼女はもっときらい。



何がきらいって、



そんなの全部よ。