私の彼は、このご時世に珍しいくらい硬派な人だ。



寡黙であまり自分から喋ろうとしない。



口を開いたと思えば、



出てくるのはなんだか固い言い回しで、



学部の男の子たちみたいなソフトな喋り方もしない。



所属部も期待を裏切らず剣道部だし、



例えるなら、時代劇の武士を絵に書いたような人。



そんな彼が、チョコレートパフェ。



申し訳ないけれど、



“彼=パフェ”なんて方程式が成り立つはずがなくて。



きっと私の顔には大きな字で“似合わない”と書いてあったんだろう。