お腹は空いていたけれど、



なんだか悔しくて私は口を付けなかった。




「あれ、クロ飲まないの?」




ふいっと顔を反らすと、



困ったように「どうしてほしいのかな」と笑った。



どうもしてほしくない。

ただ元に、野良に戻してほしい。

ペットとして縛られて生きるなんてごめんよ。