「クロ、お前生きてたんだね。俺死んでるのかと思ったじゃん。」 ふわふわ、柔らかい地面。 いつもと全く違う感触に目を覚ますと、 目の前には知らない人間がいた。 ここはどこ? どうしてここにいるの? そんなふうにに尋ねても、相手にはなにも伝わらなくて 鳴き続ける私に 「そうかそうか、お腹空いたよね」と言って ミルクを差し出した。 そんなことを言いたいんじゃない。