意を決して、翼が1組のクラス表へ1歩踏み出すと、今日香が肩に手を置いてきた。

「今年もなれるといいね、同じクラス」

「そうだね、今日香!」

「私とじゃなくて」

「へ?」

「隆人(たかと)くんと」


「え?え!?古橋(ふるはし)くんは関係ないってば!」

「あ、そう」


古橋隆人。


それが翼の、今好きな人の名前。


一昨年も去年も同じクラスだった。