「…残り宜しく」

「ん」


そうして見事手ぶらに
なったが、どうする野崎 梓。

ここでさっさと一人だけ
帰ってしまうのもなんか
申し訳ない気がしたので
一応高梨についていく。


「……………」

「……………」


しまった会話が続かない。
考えろ、考えるんだ!


――好きな食べ物は?

…聞いて一体何をしろと!?
と考えて、却下。

――リレー早かったね!

…アタシもリレーメンバーだった!却下!!

――うまい棒は何味が好き?

…納豆味美味しいよね、って
違う!却下!!



考えれば考える程思いつかない!


―えぇい、もう何でも良いや!


「…高梨って何部なの?」