「何処行くんですか?」
やっと開けた口
「俺んち―」
「何でですか?」
「お前そのままやったら風邪ひくやん―」
「別に―」
「なんならラブホでも行くっ?」
「なっ―…」
焦って並木陸の顔を見た
「冗談やんけ~誰がこんなチビに欲情するか!」
「うっさいな!」
始めて見た―
笑ってる所。
あぁこの人もてるやろな―
なんて考えてた
15分くらいでついたでっかいでっかいマンション―
何これ―でかすぎ―
「ちび~早くしろ」
オートロックで703を押して誰かを呼んでた
「あけてーカギ忘れた」
エレベーターを上がってついた部屋の前
ちょっと緊張―
なんて思ってたらカギが開けっぱなしみたいで
ズカズカと進んでいく並木陸―
雨でびしょびしょやからこのまま入っていいんかな?とか思いながら入って行った。
すごい綺麗で男の部屋にしてわって感じ―
リビングではソファに座りながら誰かがテレビを見てた―
「ただいま」
並木陸がその人に声をかけると
「おっかえり~♪」
その金髪は綺麗で整った顔はなんて言うか―
女の子みたいでドキっとした
「誰?このびしょびしょのちび」
カチンときて
「ちびじゃありません」
むすっと言い返すと、
「俺の妹」
「あ~ぁ!なるほどね」
全部知ってるみたいで笑いかけてくれたその人
妹って言われてなんだか素直に嬉しかった
「早く風呂入ってこいや」
「けどかえがない」
「なんか適当においとくからとりあえず入ってこい」
「はい―」
「いってらっしゃ~い」
と金髪がヒラヒラと手を降ってた。
お風呂に入って色んな事を考えた
“秘密”を知ってしまった今。
お父さんとお母さんにどう接したらいいのか―
頭がパンクしそうだった