「……え、冗談ですか?」

「違うよ?」

光也さんは
いちいち言うことが急な気が…。


私の脳内では今まさに
本能vs理性の戦いが繰り広げられていた。
光也さんは思い切りタイプの人で、
はっきり言ってもっと色々知りたい。
だが、知り合って間もない男でもある。
簡単に信用していいのか。
第一陸には
散々関わるなという忠告を受けた。

光也さんは
見透かしたかのように笑い、
そして1枚の紙を私に渡した。

「俺のメアドとケー番」

「?あ、はい」

「今日電話とメールして。登録めんどいし。」

「はぁ…まあ、いいですよ」

それじゃ。とだけ言って
去っていく光也さん。
私の足はなかなか進まず、
ただ光也さんの背中を見るだけだった。

光也さんだったとはいえ
次こそストーカーなんかにあったら
たまったもんじゃない。
先程の恐怖心が
またじわじわと湧いてくる。



……どうすれば…?
ここで光也さんに甘える勇気もないし、
ってゆーか信用してるわけじゃないし…、
でも怖いし…。