あぁ……
怠い、眠たい、帰りたい。


学園でのあたしの脳内といったら、そんなことしか考えてない。

両親たっての希望で、有名お嬢様私立校に初等部から入学。
かれこれ10年この学園に通ってるわけなんだけど、周りの空気には、未だにとけ込めていない気がする。

彼女達とあたしでは住む世界が違いすぎる。
どこぞの国に別荘があったり、使用人が黒塗りの車で迎えに来たりする彼女達は、正真正銘「深窓のご令嬢様」。

それに比べてあたしはサラリーマンの父とパートの母、2コ下の弟の4人家族、ごく一般の家庭で育った。

馴染めないのも当然といえば当然なのだ。