しばらくすると璃來の姿があった。

「りーくー!」

璃來はあたしの声に気づいて振りかえった。

「璃來話ってなに?」

「あのね・・・。」

璃來はとまどいながらも小さい声で呟いた。

「龍が言ってたんだけど・・・・片平が龍に聞いたんだって。」

璃來はそのまま黙ってしまった。

「ねえ、璃來?片平がどうしたの?」

あたしが呼びかけても璃來は返事をしない。

「…璃來?」

「片平が・・・むうの好きな人を誰だって聞いたんだって・・・。」

あたしは璃來が言ったことが聞き取れなかった。

どういうこと・・・?

片平は海來が好きなんじゃないの・・・?

だからあたしと別れたんだよね?

なのに何で今更・・・?

あたしはただそこに呆然と立ち尽くすしかなかった・・・。