「猫が二匹?一体どういうことなの?」

ハインツがマルセイユに詰め寄った。

「俺も聞くな!でも探してた猫が見つかったのは本当だ!」

「じゃあなんで同じ猫が2匹も見つかるのよ!」

「だから俺も何が何だか・・・。」

言い争いを続けていた二人の間にエーリヒが割って入った。

「二人とも落ち着け、まずは依頼の達成が最優先だ。」

「あ・・・うん。」

二人は落ち着きを取り戻した。

「マルセイユ、猫は今どうしてる?」

「知り合いに運んでもらってる、もうすぐこっちに着く予定だ。」

「ちょうどいいところに依頼主本人がいるんだ、本人に確かめてもらえばいい話じゃないか、何を争う必要がある。」

「・・・すみませんでした。」

ハインツが思わず頭を下げた。

こういう時にはエーリヒのリーダーシップが役に立つ。

ガーランドがエーリヒを招いたのはこういう理由があるのだが、こういう状況だと自分がリーダーである必要があるのかどうか疑問になってくる。