拓海くんはあっさりと、篠田さんの要望を却下した。


またまた教室内がさわがしくなる。



大事な話、とか意味深なこと言ったら、みんな変な想像しちゃうじゃないですかー!



え、告白?


まさか告白?



みたいな空気になってるやないですかー!




「大事な話ってなにぃ?」



「篠田には関係ない。行くぞ、野宮」



「え、あ、はい……っ」




納得いってない篠田さんを、ばっさり切り捨てた拓海くん。



あたしは1人あわあわしてたけど、


拓海くんに腕をつかまれて、引きずられるように教室を出た。




まいったなぁ。


明日また、どんな風にからまれるかわかんないよ。



ついため息をついてしまう。




「……おい。なんだそのため息は」



「はっ」